鼻中隔延長PRC法は、鼻中隔延長方法のひとつで、その特徴として豚軟骨を使用して行うというものです。鼻中隔延長によって得られる効果としては鼻先を延長することで鼻筋が通った鼻の形にすることができますし、また上向きの鼻を下向きにするといったことが可能です。
従来の鼻中隔延長では耳にある軟骨など自身の軟骨組織を採取して鼻中隔に移植したり、シリコン樹脂などを移植するといった方法がとられてきましたが、鼻中隔延長PRC法では豚の軟骨を利用している違いがあります。
使用される軟骨は安全で質の良い大きな軟骨が利用されるため、自身の身体から採取できる軟骨の量が限られる方法に比べて成形するさいの自由度が高まります。また身体から軟骨を採取する場合には、傷跡が2ヶ所残ることになりますが、鼻中隔延長PRC法では1ヶ所で済ませることができます。
ダウンタイムについて
鼻中隔延長PRC法のダウンタイムは通常の鼻中隔延長と同じく約2週間前後になります。また軟骨が癒着するまで3日前後は鼻を固定する必要があります。痛みや腫れ、内出血などは個人によって変わってきますが、発生した場合には3週間程度は回復に掛かることになります。腫れているだけであれば自然に引きますが、内部組織を過度に傷つけた場合には腫れが長引いてしまうリスクがあります。いずれにしても術後のトラブルを避けるためには軟骨が組織としっかり癒着するまでは鼻に力や刺激を与えないことがポイントになります。
リスク・失敗例について
一方で失敗のリスクも存在しており生物の軟骨とはいえ異物を挿入することから拒否反応が起こる可能性があります。感染症を引き起こす場合には、炎症や化膿のリスクもあり注意が必要です。また鼻中隔延長PRC法では自身の軟骨に比べて軟骨が定着しない可能性もあり、その場合には修正手術を行う必要があります。
いずれにしてもトラブルが発生すると組織へのダメージの具合によっては綺麗な状態に戻らないといった後遺症が残る可能性があります。
鼻中隔延長PRC法で失敗、「軟骨の吸収」が起こるってどういうこと?
鼻の高さや向きを修正する鼻中隔延長術には、自分の軟骨を利用する方法のほかに、豚の肋軟骨を使うPRC法があります。自分の軟骨は採取する際にも傷跡ができてしまいますが、PRC法は移植するだけなので体への負担が少なくなります。豚の組織は人間に近く、皮膚や心臓弁の移植も行なわれており、安全性は確立されています。しかし人間に近いため、軟骨の吸収が起こる可能性があり、時間が経つと元に戻る恐れがあります。
鼻先の圧迫で呼吸困難に
鼻中隔延長PRC法は十分な強度と大きさの軟骨を確保できるので、延長不足で効果が実感できないといったトラブルは起きにくくなっています。その反面、延長しすぎて気道が塞がれ、鼻先の圧迫を感じたり呼吸困難になったりすることがあります。手術の直後は腫れのために息苦しく感じることもありますが、1~2週間たっても改善されないときは、原因として手術の失敗が考えられるので、医師に相談することをお勧めします。
時間が経過すると変形する
軟骨の移植で常に問題になるのが変形です。鼻先に移植する軟骨には柔軟性が求められ、そのため時間の経過とともに変形してしまう可能性があります。また移植する量が多すぎると、皮膚が薄くなって軟骨の形が浮き出てくることもあります。こうなると再手術が必要になりますが、軟骨が皮膚に癒着していると簡単には取り出せません。このように鼻中隔延長術は、将来のことまで見越して施術を行なう必要があります。
おすすめの美容外科クリニック
鼻中隔延長PRC法は傷跡が気になる方に人気があり、他の軟骨移植手術と比べてもリスクが特別に高いわけではありません。しかし変形や吸収などのトラブルの他に、デザインの欠陥で思っていたような結果が出なかったり、鼻が曲がってしまったりする失敗例も見られます。技術力が高く確実な手術ができることは当然として、カウンセリングが充実しており、どんな相談にも気軽に乗ってくれるクリニックがおすすめです。
- 鼻柱下降術の失敗3つと修正手術まとめ - 2017年11月1日
- L型プロテーゼの失敗の例3つと修正の原因を症例ブログ5つからまとめてみた - 2017年10月31日
- 自家組織移植の失敗3つと修正手術をブログから分析してみた - 2017年10月31日
コメントを残す