耳介軟骨移植は、自家組織移植の一種です。
隆鼻術で使われる方法で、鼻を高くしたい人に向いています。
隆鼻に使われる自家組織には、耳介軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨といったある程度の硬さが維持できる軟骨組織を用いるのが一般的です。
耳介軟骨移植は耳の付け根を切開して、そこから軟骨組織を採取して鼻先に移植する形成術です。プロテーゼなどの異物と違い、自分の体の一部の組織を用いるのでアレルギー反応が起こりにくいというメリットがあります。
組織同士が完全に癒着するので効果的なのですが、その反面、プロテーゼやゴアテックスのような人工物の抜去のように簡単に修正はできないので、受けるときにはよく考える必要があります。
医師と十分に話し合って決める
耳介軟骨移植についてですが、耳の軟骨は形状が平らではなく複雑な形状をしているので、扱いづらいケースが多いです。非常に薄いため何枚かの耳介軟骨を重ね合わせて使う必要があり、最近では隆鼻術に耳介軟骨を使うのは不向きと言われています。鼻筋が凸凹になったり、曲がってしまうケースもあります。
耳介軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨の3つを扱いやすくメリットの大きい順に並べると、肋軟骨、鼻中隔軟骨、耳介軟骨、という順番になります。
それぞれメリットとデメリットがあるので、安易に選ぶのではなく医師と十分に話し合って決めることが必要です。
手術の流れ
耳介軟骨移植の場合には、耳介軟骨を採取して、右鼻の穴からアプローチして軟骨を設置するためのポケットを作成します。どの軟骨を使うかに関わらず、骨膜下が基本になっています。
ポケットを確保したら軟骨の処理を行います。この処理が非常に重要で、手術の仕上がりを左右するといっても過言ではありません。
鼻に挿入して形状や高さを確認して、問題がなければ傷口を縫合して手術完了となります。
自家組織移植で手術を受けた場合には、1年に1度は医師の診察を受けた方が良いです。アフターケアまでしっかりしている美容外科を選ぶようにしましょう。
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